特殊健康診断

有機溶剤を取り扱う作業場において、有機溶剤が血液中などを通じて体内に吸収される可能性があり、危険性が数多くあります。有機溶剤健康診断の主な目的は、有機溶剤に曝露されることによって引き起こされる健康障害を早期に発見して予防し、溶剤による健康被害を最小限に抑えることです。

化学物質や有害物質を扱う事業や原材料の使用者向けに行われます。特定化学物質等を製造し又は取り扱う作業につく労働者に対して行われる健康診断です。労働者の健康状態を継続的に監視し、化学物質による健康被害を早期に発見し、予防することを目的として実施されます。

電離放射線健康診断は、放射性同位元素の使用や放射線発生装置の取扱いによって被ばくする可能性のある作業者を対象に、法令に基づいて実施される健康診断です。放射線業務従事者の健康状態を定期的に確認し、放射線被ばくによる健康影響を早期に発見するとともに、適切な管理区域への立ち入り可否を判断するために実施されます。

高気圧作業健康診断は、高圧室内作業や潜水作業に従事する作業者を対象に実施されます。高気圧作業健康診断の主な目的は、高気圧環境下での作業に伴う健康リスクを評価し、減圧症などの高気圧障害を予防することです。定期的な健康診断を通じて、作業者の健康状態を把握するとともに、高気圧作業に適した健康状態を維持することができます。

四アルキル鉛健康診断とは、現在では一般的に使用されなくなったものの、かつてはガソリン添加剤として広く用いられていた四アルキル鉛を取り扱う作業に従事する労働者を対象に行われる健康診断です。四アルキル鉛による中毒症状を早期に発見し、予防することを目的としています。

鉛健康診断は、鉛及びその化合物、取り扱い、加工、溶解などの作業を行う労働者に対して行われます。鉛健康診断の目的は、鉛中毒の早期発見と予防、作業者の健康管理、作業環境の改善などです。これにより、鉛暴露による健康被害を最小限に抑え、労働者の健康を保護することです。

石綿（アスベスト）健康診断は、過去に石綿を含む建材の製造、加工、解体作業、除去作業、耐火被覆などの作業に従事していた労働者を対象に実施されます。石綿（アスベスト）健康診断の目的は、石綿による健康被害の早期発見と予防です。これにより、アスベストによってもたらされる重篤な健康被害のリスクを最小限に抑えることができます。

じん肺健康診断は、粉じんが多く発生する作業場で働く従業員や、坑内夫、採石作業、研磨作業、溶接作業などに従事する労働者に対して実施されます。じん肺は長期間にわたる粉じんの吸入によって引き起こされる職業性疾患で、早期に発見されれば症状の進行を遅らせることができます。

特定業務従事者健康診断は、深夜・テックス賭・重量物取扱い、暑熱・寒冷・振動業務などに従事する労働者を対象に実施されます。特定業務従事者健康診断の目的は、特定の業務に従事する労働者の健康状態を定期的に確認し、業務に起因する健康障害を早期に発見して予防することにあります。

海外派遣労働者の健康診断は、外国で働く予定の従業員に対して行われます。赴任前や定期的な健康診断に加え、現地の医療事情を考慮し、必要な予防接種や健康管理指導を行います。海外での健康リスクを最小限に抑え、従業員が安心して働ける環境を整えることが目的です。

給食従事者の検便検査は、学校、病院、企業などで給食の調理や配膳、清掃などを行う労働者に向けて行います。給食従事者の検便検査を行う目的は、給食従事者が感染性の病原体を保有していないことを確認し、食中毒や感染症のリスクを最小限に抑えるために行います。