甲状腺機能亢進症(バセドウ病)
新宿駅西口・南口徒歩1分の甲状腺機能亢進症(バセドウ病)の治療 当院では甲状腺機能亢進症の治療を行っております。 治療をご希望の方、 気持ちが続かず治療を途中で辞めてしまった方、 検査の値に不安がある方や、異常を指摘されている方は当院にご相談ください。

1.甲状腺機能亢進症とは?
1-1.病気の概要とメカニズム
甲状腺機能亢進症は、甲状腺が過剰にホルモンを分泌する病気です。
甲状腺は首の前方にあり、体の新陳代謝をコントロールする重要なホルモンを作ります。
過剰な甲状腺ホルモンが血液中に流れると、新陳代謝が異常に高まり、体にさまざまな不調を引き起こします。
1-2.甲状腺ホルモンの役割
甲状腺ホルモンには「T3(トリヨードサイロニン)」と「T4(チロキシン)」があります。これらのホルモンはエネルギーの消費や体温調節、心拍数の調整など多くの体の働きに関与しています。
正常な分泌量であれば体調を整えるのに必要不可欠ですが、過剰になると体に大きな負担がかかります。
1-3.なりやすい人の特徴
甲状腺機能亢進症は特に30代から50代の女性に多く、遺伝的な要因やストレス、生活環境も影響を及ぼすと考えられています。また、自分の免疫によって自分の体調を崩してしまう自己免疫疾患と呼ばれるものとの関連も指摘されています。
2.甲状腺機能亢進症の症状チェックシート
2-1.甲状腺機能亢進症の主な症状
心拍数の増加
甲状腺ホルモンの過剰分泌により、心拍数が増加し、心臓に負担がかかります。場合によっては心房細動などの不整脈も出現します。重症化すると心不全に至ることもあるため、早めの治療が大切です。
体重減少
代謝が亢進するため、食欲があっても体重が減少することがあります。
イライラや不安感 ホルモンバランスの乱れにより、精神的に不安定になることが多いです。
多汗、暑がり
代謝の亢進により、体温が上昇し、多汗や暑がりの症状が現れます。
眼球突出(バセドウ病による)
バセドウ病特有の症状として、眼球が突出することがあります。これは眼窩の炎症によって目の周りの脂肪が厚くなるために起こるものです。
筋力低下
長期間の代謝亢進により、ミネラルバランスが崩れたり、筋肉の消耗が進み、筋力が低下します。
甲状腺クリーゼ(重症急性甲状腺機能亢進症)
甲状腺クリーゼは、急激に甲状腺ホルモンが極端に高くなることで生じる緊急事態のことを指します。高熱、頻脈、意識障害などの重篤な症状が現れるため、迅速な治療が必要です。未治療の場合、命に関わることもあります。
2-2.甲状腺機能亢進症の症状チェックシート
症状が出ている場合、以下のチェックリストを参照にしてみてください。
2つ以上当てはまる場合は甲状腺機能亢進症が隠れているかもしれません。

3.甲状腺機能亢進症の原因
3-1.バセドウ病との違い
バセドウ病は甲状腺機能亢進症の主な原因のひとつです。これは自己免疫疾患の一種で、免疫システムが甲状腺を過剰に刺激することでホルモン分泌が増加します。
3-2.ストレスと甲状腺の関係
ストレスは甲状腺ホルモンの分泌に影響を及ぼすことがあり、過剰なストレスは甲状腺の働きを乱す要因となることが知られています。
3-3.女性に多い理由
女性は男性に比べて自己免疫疾患と呼ばれる病気になりやすく、ホルモンバランスの変化も甲状腺の働きに影響を与えるため、甲状腺機能亢進症が多く見られます。
4.甲状腺機能亢進症の診断方法
4-1.血液検査の役割
甲状腺機能亢進症の診断には、血液検査で甲状腺ホルモン(T3、T4)のレベルとTSH(甲状腺刺激ホルモン)の値を測定します。異常値が確認されれば、甲状腺機能亢進症の可能性があります。甲状腺自体に問題がある場合は通常、T3・T4は高く、TSHは低い値を示します。

4-2.画像検査による評価
超音波検査や放射性ヨウ素吸収検査により、甲状腺の大きさや異常な形状の確認が行われます。特に甲状腺に結節(小さな塊のようなもの)がある場合、精密な評価が重要です。
4-3.その他の検査
甲状腺ホルモンの過剰による心臓への負担や不整脈の有無を評価するために、心電図や胸部レントゲン検査が行われます。
5.甲状腺機能亢進症の治療方法
5-1.抗甲状腺薬の使用
抗甲状腺薬は、甲状腺ホルモンの生成を抑えるために使用されます。代表的な薬にはチアマゾールやプロピルチオウラシルがあります。これらの薬は効果的ですが、服用に際しては定期的な血液検査が必要です。また、妊娠を希望される女性では使用できない薬剤もあるため、飲み薬の種類は慎重に決定する必要があります。
5-2.放射性ヨウ素治療
甲状腺が取り込む成分であるヨウ素を放射性の物質に変えたものを服用することで、甲状腺細胞をピンポイントに破壊し、ホルモンの過剰分泌を抑えます。この方法は甲状腺をメスなどで傷つけずに済み、入院の必要がないため多くの患者さんへ治療として選択されます。
<副作用と注意点>
一部の患者では甲状腺機能低下症が発生することがあります。
また、妊娠中の女性には使用できません。

5-3.手術療法
手術の適応 薬物療法や放射性ヨウ素治療が効果を示さない場合や、甲状腺に大きな腫瘍がある場合には手術が考慮されます。
手術後の管理 手術後は甲状腺ホルモンの補充が必要になることがあります。
6.治療開始した後に気をつけること
食事とヨードの摂取
甲状腺機能亢進症の患者は、ヨードと呼ばれる物質の摂取に注意が必要です。海藻類などのヨードを多く含む食品の食べ過ぎは控えることが推奨されます。
飲み薬を始めた後に注意すること
治療薬(メルカゾール)によっては無顆粒球症という高熱を伴い重症な感染症を発症してしまう状態になる可能性があります。そのため、治療開始直後は特に注意が必要です。
長期的な経過観察
甲状腺機能亢進症は長く続く病気であり、治療後も長期間にわたり経過観察が必要です。定期的な血液検査と医師の診察により、病状の進行や再発の早期発見が重要です。
再発のリスクとその管理方法
治療後でも再発の可能性があります。特にバセドウ病などの自己免疫疾患が原因の場合、再発の可能性が高いため、継続的な治療と経過観察が必要です 。
生活の質の向上に向けた取り組み
生活の質を向上させるためには、適切な食事管理、ストレスの軽減、適度な運動が推奨されます。健康的な生活習慣を維持することで、症状のコントロールと全体的な健康維持が期待できます。
7.妊婦や高齢者の甲状腺機能亢進症について
7-1.妊娠と甲状腺機能亢進症
妊娠中に甲状腺機能亢進症があると、流産や早産のリスクが高まる可能性があります。母体と胎児の健康を守るため、副作用が少なく胎児への影響が少ない治療法が選ばれます。一般的には抗甲状腺薬の使用が考慮されます。
妊娠を計画している、または妊娠中の場合は、必ず医師に相談し、適切な治療と管理方法を検討しましょう。
7-2.高齢者における甲状腺機能亢進症
高齢者は動悸や疲労など、一般的な症状が加齢によるものと区別しにくく、診断が遅れることが多いです。
また、甲状腺機能亢進症の症状が軽い場合も多く、血液検査や超音波検査で慎重に診断する必要があります。
高齢者の甲状腺機能亢進症の治療には副作用の少ない治療法が優先され、特に心臓に負担をかけないような配慮が必要です。
最後に
甲状腺機能の異常による症状は、日常生活のさまざまな面で支障をきたします。
症状が進行する前に、
早期での治療開始が推奨されます。
気になることがありましたら、早めに医師に相談するようにしましょう。
新宿駅西口・南口徒歩1分の甲状腺機能亢進症の治療
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